2021年 5月30日

人文学畑に首を突っ込んでいると、「この人、(人)文学の人やなあ」と思う人にしばしば出会う。どういう人達か。彼らは中高からバリバリ文学や哲学を読んでいる。今まで会った人で例を挙げると、高校の頃に三島由紀夫全集(40巻超え!彼によると三島は書簡まで面白いらしい)を読破した人、マルキ・ド・サドなどの翻訳も含めて澁澤龍彦を読みまくった人、中学の頃にドイツ観念論を読み漁った人、図書館に入っていた新潮文庫の名作外国文学を読破した人なんかがいる。

 

彼らに出会う度に、かなわないな、と思う。

僕は彼らに比べると本を全然読まなかった人間で、中高時代はロックばかり聴いていた。芸術への憧れ・愛着も、文学じゃなくてビートルズボブ・ディランジミ・ヘンドリックスなんかを聴く中で育まれた気がする。

「(人)文学の人」には思い出深い小説、詩のフレーズなんかをそらで言える人もいるけど、僕の場合、それは当時読んだ太宰や芥川じゃなくて、中学の図書館にあったボブ・ディランの対訳本に載っていた「Subterranean Homesick Blues」の一節"Don’t follow leaders, watch the parkin’ meters"(「指導者に従うな、パーキングメーター(搾取)から目を離すな」)だ。やたらとオトナに反骨的なフォーク(・ロック)のカリスマに憧れて、中学2年生の僕は、(60年代ヒッピーのスローガンである)"Don't Trust Over 30"(「30歳以上を信じるな」)を半世紀遅れで実践しようとしていた。あの頃の中二病が尾を引いて、僕を文学部に進学させ、今日に至るんだろう。終わりなき中二病を生きろ。

 

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